2020年本屋大賞の感想

2020年5月20日

飲食店や一部のアニューズメント店が営業再開されるようだ

外出自粛もそろそろ緩くなってくるだろうと期待を膨らます今週末
いかがお過ごしでしょうか

いくら感染者数が抑えられてるとは言っても
根本的な治療やワクチンなどの感染対策が取れない以上
自粛解禁したら同じこと繰り返すんじゃない?

と思うのは私だけでしょうか

そんなわけで引き続き外出は自粛しているわけでありまして

自粛中の私の過ごし方の一つには読書がある

去年から本屋大賞にノミネートされた小説は読んでおこうと思い
今年もメルカリを駆使して出費を抑えつつ読み漁っておるのです
(作家さん、出版社さんごめんね)

読んでおこうとなったのも
人との話題にしやすいかなと思ったからだ

TVも映画もYoutubeもあまり見ないし
かと言って野球などのスポーツにも関心がない

そうすると話題がなかなか無かったりして困る事がある

特に私これでも営業職ですしね

そんなわけで本読むのは好きだから
本屋大賞の小説を読んでいれば少しは役立ちそうだ!

と、このような下心があったわけだが

思っていた以上に世の中の人は本屋大賞の小説を読んでいないらしい・・・

悲しいなぁ

まぁそれは良いでしょう

去年は読み始めるのも遅くて数冊しか読んでなかったが
今年はこんな状況で捨てるほど時間があるのでほぼ読破した(あと一冊)

せっかく読んだし、どれも面白かったので感想を書いておこうと思う

一部ネタバレになる可能性があるので、これから読もうと思っている人は要注意

流浪の月

実際に大賞を取ったもので
個人的にも一番面白かったと思う

あらすじ

主人公は自由な両親に育てられた9歳の少女

一般家庭では子育てに良しとされないような大人の楽しみ的なもの彼女の両親は制限することなく与えていた
(カクテルの作り方とかバイオレンスな映画とか夕飯がアイスクリームだったりとか)

そんな彼女の父が急死し、その後 母も男と蒸発する

両親を失った少女は親戚の家に預けられるわけだが、これまでの家庭環境との違いに戸惑い、周りの大人や友達からも疎まれていくことで絶望するのである

そんな時に出会ったのが大学生の男 ふみ

彼もまた心に傷を負った人間であり、何もかもから逃げ出したい主人公はふみの暮らす部屋で数週間の生活を共にする

「ロリコン大学生の少女誘拐事件」

お互いに救われたはずの二人の関係は壊され、十数年経っても二人を苦しめ続ける

感想

どうしてこうなった?
ってずっとなる話

俺も「ふみぃーーー」って叫びたくなった

いつでも自分勝手な奴に振り回されて
それで傷ついて生きていく

その傷は癒えることはなくて
下手すると他人が無邪気に開いてくるもの

それでも幸せに生きていこうと思ったら
自分に正直に、そして自由に生きていくしかないんだな

そんな感じ

ライオンのおやつ

あらすじ

30歳手前という若さでホスピスに入所した主人公

最後の時を過ごすのに選んだのは瀬戸内海とレモン畑を眺めるホスピス「ライオンの家」

たった一人で入所を決め、同じく最後の時間を過ごす施設入居者やボランティアの人々との交流、近所の青年との甘酸っぱいひと時

感想

死に向かっているはずの入居者の多くが明るく、妙に生き生きしていると感じるのは
最後くらい自分に正直に過ごしてやろうという諦めなのかもしれない

余命宣告をされた人の気持ちにはまだなれそうにないが
明日死ぬかもしれないという気持ちで生きていきたいと思う

あと女性の多くはブラジャーから解放される事が幸せの1つなんですね

店長がバカすぎて

あらすじ

武蔵野市の某書店で働く主人公とそこの店長、従業員、作家などのドタバタ劇

店長は無駄に熱いが使えない奴

エースの消失、無茶な企画、もっとバカな社長

次から次へと巻き起こる珍事件を通して主人公の気持ちにも変化が起こり始める

感想(ちょいネタバレ)

書店員ってクールに働いているように見えるけど
案外大変なんだなーと思いました 笑

コミカルながらも困難を乗り越えていく話なので成長していく主人公だったり
バカなはずの店長がいい仕事したり
ときめいたり、ときめかなかったり

個人的には最後の方で少し萎えてしまったけど
テンポもよく読みやすい小説だったと思う

夏物語

あらすじ

第一部は貧乏育ちの主人公とその姉と姉の娘の話

家では一切口をきかなくなった娘と共にやってきた姉と3人で過ごす3日間

親子の難しさと、そこにある愛をまざまざと見せつけられた未だ独身の主人公

それから10年後の第二部

小説家として一発当たりはしたものの、それっきり
そしてまだ独身な主人公

子供を産みたいと願いつつも問題を抱えるがために右往左往して辿り着いたのが精子提供

子供を作るということはどういうことなのか

感想

第一部は「え?何の話?」
という感じだったが第二部まで読むと
伏線とまではいかないけど序章だったのかという感じだろうか

作中でのセリフに
「子供を産むなんてのは親のエゴでしかない」
というようなものがあった

人生が幸せになるかなんてわからない

子供は産んでくれなんて頼んでいない

育児放棄する親もいれば、若くして死んでしまう親もいる

天災や戦争が起これば地獄を見ることだってあるかもしれない

子供を産むってのはどういうことなんだろうか

そんなことを考えてしまう一冊でした

ノースライト

あらすじ

建築士である主人公が客から受けた注文は
「あなたが一番住みたい家」
という不思議なものだった

そしてそれは主人公の最高傑作として出来上がった自信作であったのだが、引き渡しから4ヶ月たった今も客家族は引っ越していない

それどころかその家族は行方不明になっていた

感想

ミステリーなので当たり前かもしれないが
読み終われば「なるほどね!あれはそういうことなのね!」となった

今回の本屋大賞ノミネート作の中では唯一男くさい話だったように思う

後半では主人公が勤める建築事務所の熱い話があったけど
あれは本筋に絡んでいたっけな?

長くなったので後半へ続く

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