【九州最難関!?】傾山・祖母山☆周回縦走 2日目

2020年2月13日

1日目を見ていない人はすぐにそっちに戻るのだ!見た人はありがとう。まずは2日目の動画もどうぞ

目覚めから出発まで

1日目はなんとも情けない山行をしてしまったことを恥じている。しかもこんなところで晒すなんて…

夜間は寒さと強風の轟音でなかなか眠れなかった。疲れていてもダメなものはダメなのだ。ようやく手に入れたダウンハガー#5でも雪山では寒い。頭の中では「にんげんっていいな」がヘビロテ。“美味しいごはんにポカポカお風呂、あったかい布団で眠るんだろうな”

にんげんっていいな!

そんな夜でもちょっとは寝れて起きたら6時。まだ暗い。寒い。朝日を拝むんだって気合入れたいたけど無理だ。だって寒いもん。寒くて布団から出れなーいってそんなもんじゃねぇからな!

とりあえず腹が減ったのでなんとかガスをシュラフ内で温めて着火させることに成功。まずはツェルトを燃やさないように注意しつつ少量の湯を沸かします

続いてそのお湯に梅干しおにぎりを突っ込みます。蓋をして煮込むこと1分程度

美味しいおじやの完成!写真はない。そんな余裕ない。寒いし腹減ったし、何よりシュラフに入っているから動きにくい。体が暖まったところで出発だ

暴風にも負けない建築技術!

尾平越から古祖母山

ツェルトを張っていたところから尾平越までほんのわずかだった。だがここで野宿したのは正解だったかもしれない

尾平越では2名の女性登山客と遭遇。寒いのに朝からもの好きですね。でも早朝の雪山って綺麗でいいですよね。

と頭の中では挨拶しつつ、おはようございます程度にしておいた。人がいるって安心感はすごい

そこからすぐに雪道を登っていく

岩の隙間に梯子がある

この山さ、すぐにこういう岩場出てくるんだ。普段なら好物なのだけど雪あると冷たくてよ

この岩場以外にも古祖母までの道は急登が続く。雪も深いし先行者はいないようなので足跡もない。新雪を踏んで進むのは気持ちいいが、それも最初だけ。ラッセルというほどでもないが足が疲れる

古祖母山山頂

こうして文章にしちゃうとあっという間だけど、朝イチでこの斜面はなかなか堪える。ここまで約2時間

古祖母からの景色

本来は素晴らしい眺望なのだろうけどガスが発生していて真っ白だ。たのむぜ祖母山よ

ひらい名物!

朝飯のおじやがすでに消化されて空腹になったので第二次朝飯におにぎりを取り出す。これいいでしょ!海苔弁がそのままおにぎりになってるんだぜ!冷え切っていて白身フライが固かったけどさ。温かい食べ物ってなんて素敵なのだろう。そんな日ごろの当たり前に感謝したい

障子岳へ

楽しめるのは霧氷くらいか

古祖母から障子までの道はすごくいい。急登もないし開けていて雪景色を堪能する余裕すらある。素敵

霧氷も綺麗だし、登山道に残る無数の獣の足跡を眺めていると様々な種類の動物がいるんだなと思いを馳せることができる。そして奴らはけっこう登山道を道なりに歩いている。姿をあらわせ!カモシカ見たいぞ!

障子岳山頂

障子岳山頂の手前には鹿除けネットが張られている。こんな山頂にあるなんて珍しいなと思うとともに希少な植物とは何なのかが気になって仕方ない。ご存知な博識な方がいたら教えて頂きたい

祖母山方面

山頂からはこの先の景色が一望できる。ガスでほとんど見えないけど。ここにも登山客たるおじ様がいた。今日中に祖母山を越えて大障子岩コースで下山する予定と伝えたらびっくりしていた

しっかし晴れないな

祖母山へ

障子岳から祖母山までも比較的急な坂はなく、眺望もいい道なので気持ちよく歩ける。しかし疲労感はすでにヤバい

途中には烏帽子岩とか天狗岩とかそんな展望スポットが点在しているだが、立ち寄っている余裕はないのでスルー。早く山小屋にたどり着いてラーメン食うんだ!そんな気持ちでいっぱいだった。なんと不純な登山なのか

ロープも雪が付いていて冷たい

祖母山の山頂手前は岩壁が立ち塞がる。ここまで来ると祖母山にきたなって感じだ

梯子も設置されているのでそこまでキツい登りではないのだけど、金属の梯子は素手で掴むとくっつく。冷たい

そこまでキツくないと言ったけど嘘だ。体が重くてしんどい。クライマーたる私でもキツい

今回の最高点

それでもなんとか登りきって山頂にたどり着いた。山頂には山の神様がいるのでご挨拶して次の山行は晴れにしてくださいとお願いした。いつものことだけど私はゆるい山岳&太陽信仰者だ。登山の無事と次の山行時の天気くらいしかお願いしないけどそれが大事

九合目小屋にて

今は無人の小屋

山頂から少々下ると九合目小屋が現れる。ちょっと前までは人が駐在していた小屋だが、今は無人だ。その時の名残で中にはコタツとか薪ストーブとかいろいろある

二階もあるよ

雪と泥にまみれた私なので奥に上がるのは申し訳なく、土間の薪ストーブのところで休むことにした。やっぱり小屋の中は暖かいなーと思って気温計見てみたら0度だった。わお

サッポロ一番!みそらーめん

そして念願のラーメンタイム!実は1日目の笠松山手前で食べようと思ったのだが、寒くてガスが気化せずに火が使えなかったものだからお預けを食らっていたのだ。だから念願

コンビニで買ったベーコンと味玉をトッピングしてタンパク質補充。超うまい。永遠に食える。ってか足らない。わがまま言える状態ではないのは重々承知だけどもっと食べたい。この2日で私のグリコーゲンは枯渇したんじゃないかと思う。たぶん体脂肪率1%きってた

ともあれ大回復アイテムを摂取して元気になったところで下山だ!

大障子岩コース

遭難者の大半が下山時に遭難しているんですってね

そんな不吉な囁きが頭をかすめたような。でもここまできたら後は気楽に下っていくだけですし、距離はあるけど地形図的にもキツいアップダウンはなさそうだし大丈夫だよ☆

そう自分に言い聞かせて出発

そしてなぜか山小屋を出たら膝が痛い。しかも両膝が。これはピンチ!エスケープしたとしても2時間は歩くのに

ここまできてリアイアすることも考えた。尾平登山口ならそこそこ人はいるだろうし、優しいおば…おねえさんが乗せてくれるはずだ

とか考えながら歩いていたら痛みも引いてきたので予定通り大障子岩方面へ

上畑は駐車しているあたり

ここからが地獄の始まりだぜぇ

ラストダンジョンで強敵と闘いつつHP、MPともに使い切った状態で回復アイテムも残りわずかなのにラスボスと闘うような、そんな気持ちで読んで頂けると私の気持ちが分かり易いかと存じます

このルートに入って最初は先行者の足跡があり、少し安心しつつ歩けたんです。道も思っていたような単調なゆるい下りだし、問題ないなって

でも・・・まさかこの後あんなことになるなんて

なんなんだよこの道は!

アップダウンどころか崖みたいなトラバースはあるし、急斜面の下り(積雪つき)はあるし、下ったと思ったら岩登りさせらるし案外長いし、全然楽じゃねぇ!

バリエーションやったことない人が通ったら普通に遭難するぞ

ご覧くださいこの尾根を

左に傾いているでしょう?この両脇は切り立った崖だからね。落ちたら=死ですよ。しかも雪の下は濡れてフリクション効かない岩だし

もう死んだと思ったよね

ここだけじゃないんだぜ。このルートだけで10回は死を覚悟したんだから

大障子岩の偽ピーク

写真撮ってる余裕なんてないんだよ

なんだよ偽ピークって

もう帰りたい…何度そう呟いたことか。それでも進まなければ帰れないのが登山ってもの。安易な入山は危険だ

大障子岩ピーク

ようやく到着した頃にはすっかり魂の抜けた顔をしているじゃありませんか。でもね、ここからもまだ死のアップダウンが続くんだぜ。よく帰ってこれたな

このコースを冬に歩くときは相当な覚悟とロープを持参することをオススメします。マジで

最後に沢があってそこで水分補給して癒されたのだけど、そこからも長い長い。結局2日目も暗くなってもまだ歩き続け、ゴールしたのは19時頃

とても反省の多い山行だったのでした。

おしまい

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