鶴川大群沢

2017年8月5日

最近のホットな話題といえば

ヒアリですね

刺されると痛いらしい

最悪死ぬこともあるみたい

怖い

アリといえばアリとキリギリスの話を思い出して
どうも引っ掛かることがあったんだ

アリは一生懸命働いて越冬しました。

キリギリスは遊んでばかりで冬に食べ物がなくて死に絶えました。

まるで大学生の分類のようだ

まじめ君とチャラ男みたいな

  

キリギリスは本当に遊んでいたのだろうか?

彼らは歌うことでメスにアピールする生き物だ

そして交尾をして遺伝子を残すのである

そう

キリギリスはこの動物の存在意義にして最重要な仕事をしていたのではなかろうか

物語は童話ゆえ交尾の描写や
次世代の話は描かれていない

キリギリスは死んだが
きっと命のバトンを繋いだのではないか

いや
そうであってほしいと願うのである

いいよなアリは!
交尾しなくても女王が増やしてくれんだからよ!
飯の確保くらいなんだってんだ

こっちは一匹のメス捕まえるのに命懸けだっつうの!

そんな反論もせず
黙々と仕事をし続けたキリギリス

この童話を以て
キリギリスの刹那的な命の輝きを感じずにいられようか

もちろんこれはフィクションであり
今が良ければいいんだ♪
的なくそウザい大学生を生み出さない為の教訓である

将来を見据えて黙々と頑張る人生

今この瞬間に命をかけて何かを成し遂げる人生

それぞれに魅力があると私は思う

私はこれまでの人生でどちらかといえばアリ的な生き方を選択してきた

しかしここ最近はキリギリスなのだと思う

今しかできないことは今するべきなんだ!

だから山に

沢に

岩壁に登るんだ!

きっとそういうことだ

結局遊んでんじゃねぇか!

と言われそうだが
今を輝かせればいいんじゃないかな

その輝きが自分にしか感じられなくてもだ

よく高校生のときは楽しかったなぁ
とか言うように

あの登りまくってた頃は楽しかったなぁ
と思える今にしたい

そういうことだ
 

ようやく本題だが
初めてのソロ登山をしてきた

登山というか沢登りだ

周りからはソロ沢登りはやめろと言われていたが
ついやってしまった

やれそうなところで無理なくやったつもりだし
何よりこうして生きてblogを更新しているので許してにゃん

今回は山梨県某所にある大群沢に行ってきた

大群沢というのが正式名称なのかわからないが
先人のblogをみるとそのように表記しているblogが多いので私もそれに倣おうと思う

 
三頭山荘に車を停めて行くということなのでナビに入れて目指した

到着していざ沢登り開始と始めたのはいいが
どうも様子がおかしい

blogには書かれていない堰堤が出てくるし
全然巻けないし
沢はあらぬ方向に進んでるし

車に戻って確認したら
ここの三頭山荘じゃないではないか!!

なぜこんなことになったのか反省する

1 ナビをあてにし過ぎて周りの道を見ずに目的地設定をしてしまった

2 沢登りの必需品とも言えるコンパスを忘れた

3 地図アプリの地図データを取得せずに電波のないところまで来てしまった

こんなところだ

やれやれ
車に戻ってよかったぜ

これ無理矢理進んでたらあっさり遭難ですよ

正しい場所に設定して再スタート

コンパスないのに地図アプリもないとか
むしろ場所間違えてて良かった

今度の目的地にはちゃんと地図データを取得してから向かった

さて
三頭山荘は営業をしている

さすがにここに無断で駐車はできないので
山荘のおばあちゃんに駐車させてもらえないかお願いしてみたところ
有料でいいならと許可してくれた

下山後にわかったが
三頭山荘のある集落をさらに登ったところに停められそうなところがあった

そこからは入渓点が遠そうだが
そこから入るのが正解だと思われる


私は三頭山荘からすぐの堰堤(上の画像)を越えたあたり
まだ集落を抜けていない所から入渓したのだが

ここが狭いし草木は生い茂っているし
何より蜘蛛の巣が超ウザイ

勝手に彼らのテリトリーに侵入しといて何だがイライラしてくるレベルだ

しばらくしてようやく広いところに出た


水量はやや少なめかな?

ここからも倒木や伐採後の木が転がっていることもあり
蜘蛛の巣がけっこうある

ハズレの沢かと思った時にF1出現

なかなか迫力のあるいい滝じゃないか照れ

ソロでも直登できちゃうくらいホールドもしっかりあるし登りやすい滝だ

ここからは続々と滝が現れる

もはや何個目なのか忘れたが

8mくらいありそうの滝

直登するか悩んだが
ホールドもあるし行けそうだと判断してアタック!

一人なので確保などない

こういうことするやつが死ぬんだよな

すみません

でも落ちずに無事帰還したので今回は大目に見てください

ちなみにここの沢の岩は雲母のようにボッコボコ外れる

だからホールドが豊富に見てえも使えるところは限られているのだ

クライミングジムでホールドを掴む際に
ホールドが外れる心配をするクライマーはほとんどいないだろう

私もそうだ

絶対ではないがほぼほぼ安全だと思って登っている

しかしここではそうじゃないのだ

体重をかけた瞬間にパッカーンと外れる

それでバランス崩して落ちたら大怪我か最悪死ぬ

そんなスリリングなことを一人で恐々としながらも楽しんでいた

一回左手のホールドが剥がれて
しかもそれが脛に当たった時はさすがに泣きそうになった

みんな大好きゴルジュもある

そろそろ終わりかなと思ったところで
キレイな一本滝

こいつもなんとか登ってやったぜ


水量が少なくなってきた

沢とのお別れにいつもながら寂しさを感じてしまう

今回の最大の難所はツメてからだった

超急な坂に落ち葉が堆積している道なき道を四足歩行で登っていくのだ

一般登山道から脇を眺めて
「ここから落ちるたら死んじゃうな」
と思うようなところあるよね?

あれです真顔

私滑落しちゃいました

みたいな感じで登っていく

根っこだと思ったものが枯れ枝だったり

岩だ!
と思って掴んだら例によって外れる

そんな感じで3回くらい滑落しながら
なんとか登山道まで出ることができた

感無量である!

ツラすぎて写真など撮っている余裕がなかった

なんならドライタオル落っことして失ったくらいだチキショーえーん

登山道に出たところにはちょうど看板があり
大沢山頂上と書いてある

もう少し進むと三頭山に行けるようだった

荷物整理がてら休んでいると三頭山に登ってきたらしいおばちゃん
もとい
女性登山者の集団が現れた

沢足袋にハーネス、ヘルメット
そして泥だらけの服

いったいこいつはどこから来たんだと言わんばかりの視線が集まる

そりゃそうだよね

トレッキング感覚の山にこんなやついないもんね

へへっ

下山は登山道を進むだけなので楽チンだった

熊に出会わないように陽気な歌でも口ずさみながら足取りは軽い

沢が楽しかったのと

あの道を登った達成感

そして何より生きて帰れることに嬉々としていたのだ

おまけ
 
本当は沢で一泊したかったのだが

遡行時間が短かったので14時くらいには下山してきてしまったのでできなかった

どうしても焚き火がしたくて

というのも飯盒を買ったから試したかったのだ

車に戻ってからどこかいいところはないかと調べると
深城ダムの近くにおあつらえ向きの沢があるではないか!

深入沢と言ったかな?

ダムの駐車場に車を停め
大橋の脇にある階段と坂を降りると
件の沢に着いた

そこはテントを張って泊まるのに良さげな場所だった

滝もあるし

しかも来た道を戻れるので
本当にテント泊だけできるのだ!

最高だ

しかし雨が降った後なのか
落ちている木の枝や地面が濡れていて
焚き火が上手くいかない

初めての焚き火でこれは難しかったかガーン

ひたすら扇ぎまくって火をもたせ
ぎりぎり飯は炊けた

あんなショボい火でも米って炊けるんだなと感激したものである

なんとか飯にありつけて
滝の轟音を聞きながら眠りについたのであった

あー幸せな1日だ