九州最後の秘境!祝子川ゴルジュ攻略
プロローグ
2019年 夏
私はクライマーである友人を沢狂いへと変貌させる事に成功した
彼は沢屋として素質十分だ
なぜならクライマーとしてハイレベルだし
登山に行くにしても私のスピードについてくる
そして何よりスリルを求める変態である
そんな彼に沢登りの話をすれば行きたいと言い出すだろうことは容易に想像できたし
安心して連れていける力がある人間だ
まずは手始めに軽めの沢に行って沢登りの楽しさをわかって貰えば
よりスリリングでボリュームのある沢を求めてくるはず
最終的には私が憧れて止まない
大崩山の祝子川(おおくえやま の ほうりがわ)へと誘ったのであった
しかし沢を攻略するのにまともな装備を持っていない上に
2人では突破できない箇所もある
何よりもその日は水量がめちゃくちゃ多かったのだ
泣く泣く核心部で敗退したわけだがこの時に
来年こそは突破するのだ!と強く決心をしたのであった
祝子川よ!私は帰ってきた!
そして来る2020年6月
沢狂いと化したクライマー仲間をさらに2人連れて
リベンジを果たしたのである!
まだ梅雨入り前というのに最低気温が25度を下回らない気温
しばらくまとまった雨も降っていないし雲もほとんどない晴天
沢日和と言う他ない絶好のコンディションである
ただ前日遅くまで知人とお喋りしていて3時間しか寝ていないのが気になるところ・・・
大崩山登山口に到着したところ
これまで見たことがないほどの台数の車が駐車されていた
そんなに人が集まる山でもないんだけどなぁ
大崩山は普通の登山道でも険しくて
山登りが好きです!みたいな老人が易々と登れる山ではない
マイクロバスもいるし団体様が来ているのだろうか?
山だからいいんだけど団体様はまだ自粛しとけよ
とは思いつつもこちらもあまり他人のことは言えない
登山客多いとか嫌だなー
とは思うのだが流石に沢に入りに来ているクレイジーな団体ではなかろう
案の定 登山道と交わるところで団体様に遭遇
渡渉にもたついていたけどその先は大丈夫だったのかな
まずは登山道を歩いて入渓ポイントを目指すのだが
あまりにも暑過ぎて我慢しきれずに途中で入渓
祝子川は何回見ても感動できる綺麗さと迫力だ
今回はラバーのサワタビなのでフリクションがバチ効き!
安心して立ち込めるし傾斜にも余裕で立てる
装備って大事ね
水量は去年と比べてだいぶ少なく、楽々越えられるところも多い
逆に水量がないから上がり込みづらいとか
浅くて飛び込めない
なんてこともあったけど
濁流じゃなければ水量の違いで楽しめるかもね
さてそんな沢登りの様子は動画でお楽しみください
核心部から終了地点まで
去年敗退した核心部は右岸から高巻きにて突破した
(上流から下流を見て右側が右岸なので写真の左側です)
ところがこの登りもリードで行くとなるとかなり怖い
しっかり確保が取れるわけでもないし
打ってある金具もだいぶサビサビなので安心感はない
そんな金具にバッチリ体重かけてたし
なんなら踏みつけてましたよね?
正直したから見ていて怖かったですよ 笑
高巻き後は懸垂下降にて滝の上まで降りたら
ここからが30cmゴルジュだ!
確かに噂通り狭い!
V字に切れ込んでやがる
まずはプールになっている所を泳いで行ったら
狭くなっているところからは突っ張りでひたすら進む
下見たら結構高い
深そうだから痛くはないかなぁ
でも下手したらハマって動けなくなるよなぁ・・・
そして30cmって下の方なんだね!
私たちが通っている位置だと
ずっと突っ張っているには絶妙に辛い幅だ
ケツがつりそうだった
パーティの一人は本当に足がツッたようで死にかけました 笑
落ちたら笑い事じゃないんですけどね Haha
突っ張りポイントを超えてからも
連携して超えないと難しいところが何箇所かあり苦労した
ここでは肩車からの両手で足場を作って押し上げる
こう言うのが沢登りの楽しさだよね☆
ゴルジュ越えを果たすと嘘のように穏やかな河原にでる
ここでテント張って一泊したいくらいだ
いやむしろそうするべきだ!
が
今回は泊まる予定ではなく
みんな翌日の仕事があったりするので仕方なく下山
帰り道はずっと登山道なので安心だ
もう梅雨入りしそうだし九州でする沢登りはこれで最後だろう
まだまだ行きたい沢はいくつかあるのだけど
それは数年後のお楽しみとしておこう
f最後にこの素敵な沢を楽しめてよかった!
もう一つの動画もどうぞ
注意事項まとめ
クライミング要素の強い沢なので
ボルダリングジムで3級あたりを楽々登れるくらいじゃないと難しいと思う
泳ぐところも多いからネオプレンタイツなんかも充実させてるとよい
核心部の高巻きはそれなりにロープ繰りの技術と知識と度胸が必要だ
懸垂下降は40mロープ1本で足りたけど出来れば50mはあったほうが良さげ
30cmゴルジュはフェルトじゃかなり厳しいのでラバー推奨
帰りはずっと登山道だし繁っていたり悪い道はない(季節によるかも)
沢登りはちょっとした判断ミスで簡単に死ねるので自己責任で!
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