【初心者向け】登山の重要な基本〜持ち物と仲間集めの方法など〜
ここ数年、かすかに登山ブームが来ている気がする。
TVだけでなく、映画や漫画でも登山などの話題が取り上げられる事がふえてきたし、YouTubeでもソロキャンプなんかが人気を集めていることから派生して登山に興味を持つ人も多いのではないだろうかと推測する。
しかしながら周りに登山をしている知人がいればよいが必ずしもそんな環境にある人ばかりではなく、登山を始めてみたくても
“初心者が登っていい山ってどこ?”
“登山の道具って何がいるの?”
“どうやって仲間を探したらいいの?”
なぁんて悩みを抱えている方も少なからずいるのではないだろうか。
そこで
登山を始めたい人
連れて行ってもらう登山から卒業したい!って人
もしくはもっとレベルの高い登山をしたい!という人に向けて
軽い遭難をした経験がある者として
登山の基本的な注意事項についてまとめました。
- 服装と持ち物
- 仲間を探そう
- 登る山を決めよう
- 登山当日の注意事項
- まとめ
1.服装と持ち物
まずは山に入るための服や持ち物を揃えましょう。
ここではどのブランドの何がいいという話はしませんが、初心者でも持っていてほしいものを紹介します。
まずは服装です。
・乾きやすいインナーシャツ
・保温性のあるシャツやジャケット
・風を通さないウインドブレーカー
・伸縮性と速乾性のあるパンツ
・厚手の靴下
登山時はレイヤリングにて体温調整をすることから、例えば超極暖が1枚あればいい!みたいなことにはなりません。詳しくは下記ページを参考にどうぞ↓
持ち物は
・レインウエア上下
・山岳地図とコンパス
・ヘッドライト
・エマージェンシーシート
その他にも救急セットや針金などあげればキリがないので、最低でも持っていて欲しい物をピックアップしました。
どんなにいい天気でもレインウエアは持っていきましょう!
最低でも上着だけは。山で濡れるという事は致命的です。私は沢登りというジャンルの登山もしますが、濡れた後は夏でも日陰では震えてしまうほど体温を持っていかれます。急な雨に対処できるよう必ず持ち歩きましょう。
山岳地図とコンパスについては山岳地図を読めない人が多いと思いますのでスマホアプリをオススメします。
後ほど紹介しますがYAMAPというアプリが優秀です。
ただし地図読みができるようになった方がより安全ですので、慣れてきたら紙の地図に挑戦してみてください。
ヘッドライトはできれば防水性のものが良いでしょう。私はmont-bellの物を使っています。
多くが乾電池式だと思いますので電池の入れ忘れや、電池の残量は事前に確認しましょう。
エマージェンシーシートとは銀色の保温性のあるもので万が一遭難した時、これに包まることで外気による冷えを軽減できます。
本当はツエルトと呼ばれる簡易テントがオススメです。
http://www.arai-tent.co.jp/lineup/shelter/shelter1.html
これは使い捨てではなく、棒やロープを利用する事でテントとして使用することができる優れもの。一枚布なのでこれ1枚あれば包まって暖を取ることが可能です。
ここで紹介した持ち物は全て万が一に備えての物です。
人が多くいる山に登る場合はすぐに周りの人に助けを求めることが可能ですが、必ずしもそのような状況ではないことがあります。
もしも足を怪我して自力では動けなくなったり、道に迷って帰れなくなった場合には最悪ビバーク(野宿)することにもなり得ます。
そんな時にこれらの道具を持ち合わせていれば暗い山道を手探りで歩くことを回避できますし、ビバーク時にも凍死を免れる可能性がグンと上がります。
そしてこれらの道具は登山のみならず災害時にも役に立つものなので買っておいて損はありません。
2.仲間を探そう
初心者がひとりで登山に行くということは避けましょう。
初心者レベルの山でも登るコースを間違えるととんでもない道を歩く羽目になったり
万が一遭難した時などに対処する術を知らないのは致命的です。
とは言え一緒に行ってくれる仲間が身近にいるとも限りません。
そこで役立つのが『山コム』というサイト
登録が必要ではありますが無料で利用できます。
登山用SNSと言ったところでしょうか。
私も引っ越しをして周りに仲間がいなくて困っている時に山コムを利用して登山仲間やクライミング仲間を募集しました。
“インターネットで知り合った人と登山に行っても大丈夫?”
と心配される方もいるかと思いますが、私はこれまで危険な目にあったり変な人や不快感のある人に会った事はありません。
しかしながら出会い目的の人も見かけますし、投稿の文章がおかしい人も見かけます。
サイト内でコンタクトが取れたら、ある程度メールなどでやりとりをしたり、いきなり山に行かずに喫茶店などで打ち合わせを兼ねた顔見せなどをする等して安全っぽいなと確認することも必要かと思います。
ほかに注意点として、交通費などお金の話を事前にしておく、初心者同士ではないことを確認する、といったところでしょうか。
もうひとつ紹介するのが『YAMAP』です。
持ち物のパートで紹介しましたが、こちらはアプリを使って利用することになります。メディアでも取り上げれる事が増えてきたサイトなので聞いた事があるかもしれません。
基本的に仲間募集をするサイトではないので山コムと比べるとかなりハードルが高くなりますが、近所の山を登っている人に直接メッセージを送ることが可能ですので、自らアプローチ出来る方は使えるかもしれません。
後ほど紹介しますが地図アプリとして優秀なので登山をするならアプリをダウンロードしておくことを推奨します。
3.登る山を決めよう
初心者は連れて行ってもらうことになると思うので自ら山を選択する事はないと思いますが、連れて行ってもらうのを卒業したい人には必要な作業になります。
本や雑誌で探すこともできますが情報量が多くはないので私のオススメは上記のYAMAPを利用して山を探す方法です。
アプリの『のぼる』をタップすると地図が開きます。赤い吹き出しをタップするとその付近の山岳地図や過去に登った人の投稿を見ることができるので、写真やコメントなどを参考に山を選ぶことが可能です。
登山に慣れた人でもこれを使用するとマイナーな山の情報も得ることができるのでかなり便利です。私は遠出する時などによく利用しています。
登る山が決まったらアプリに事前に地図をダウンロードしておきましょう。
4.登山当日の注意事項
・天気と体調の確認
・地図はこまめに見る
・食料と水は多めに持っていく
山の天気は変わりやすいと言われます。低山では急激な変化を感じる事は少ないかもしれませんが、それでも前日まで晴れ予報だったのに当日いきなり変わったということはよくあります。
雨が降っていると岩や地面が濡れる事で危険度が増します。フードを被れば視界も狭くなるので慣れていないのであれば日を改めましょう。
当たり前と思われますが、体調が悪い時に山に入るのは危険です。体力が落ちていることに加え、山中で病態が悪化した時には対処が難しいです。
地図アプリを利用するとGPSで軌跡が表示され、現在位置が分かるのでつい安心しがちですが、気づいた時には計画していたルートから大きくズレてしまった!ということが起こり得ます。
特に低山では道が分かりにくいことが多いです。
低山は初心者向けと勘違いされがちですが、有名な高い山や日本百名山などしっかり整備されている山と比べると道迷いのリスクは低山の方が高いと私は思います。
ですので分岐点や道が分かりにくい!と感じた時には立ち止まって自分のいる位置と進んでいる方角を逐一確認するようにしましょう。
食料と水は多めに持っていくべきと考えています。
水が多くなると重量が増すので少なめにしか持っていかない
という方をよく見かけます。ですが飲み水がなくなった場合、熱中症や脱水症状に陥って動けなくなる可能性もあります。
食料についても『シャリバテ』という言葉があるように体内に蓄えているエネルギーが枯渇することで動けなくなったり、ブラックアウトすることもあります。
ダイエットを兼ねて登山をされる方が摂取カロリーを抑えようとして行動食を摂らない
なんてこともあるようですが、登山はかなりのエネルギーを消費するのでしっかりとエネルギー補給をしながら登りましょう。
こんな偉そうに語っている私自身、途中で水がなくなったり、シャリバテを起こして動けなくなった経験があります。それを反省している次第です。
地図の確認や飲食の他にもレインウエアや防寒着の着脱、靴紐の調整などについて
「まぁいいか。もうちょっと後でしよう。」
なんてつい考えがちですが、登山中は思いついた時に即行うべきです。判断ミスは遭難につながります。
5.まとめ
登山をすることで素晴らしい景色に出会えたり、自然を感じられたり、山頂での食事が美味しかったりと、山は魅力に溢れています。
その反面どんな山でも自然の脅威を孕んでいて、いつ危険な目に合うかわからないのが登山です。
しかしそれを恐れて登山への挑戦を諦めるのではなく、しっかりと備えることで脅威を回避、もしくは軽減することが可能です。
登山における上級者とは、高い山や険しい山を登れる人ではなく、どんな危険があるかを考えてそれに備え、万が一の時にも生き残れる術を身につけている人であると私は思います。
基本をしっかりと身につけて安全な登山を楽しんでください。
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